シューズのグリップ性機能について

スポーツシューズのグリップ性について

物体と物体が接触しているときには摩擦が発生します。

これは私達の生きる世界では重要なことで、
たとえば車や電車は路面との接触において摩擦が
なければ滑って動かないのです。

摩擦には様々な大きさ(係数)があり、
これらをうまくコントロールすることをグリップ性
呼んだりします。


スポーツシューズにおいて、このグリップ性は
重要な役割を果たします。

たとえばテニスの場合。

競技中では摩擦係数が高いほどよい(つまり係数が高いと
滑りが抑えられる)というわけではなく、

コートでボールを追いかけるプレイヤーは
追いつくために滑べっている状態のときがあります。

ボールに追いついたあと、踏ん張ってボールを打ち返します。

この場合、滑っているときは摩擦係数を下げて、踏ん張りたい
時には摩擦係数を上げれば、よりよいグリップ性(コントロール)
ができることになります。

テニスシューズのコントロール性はこのような
動作を基本としてシューズのグリップ性が考えられて
います。

ランニングの場合は、地面を蹴って前進する動作が
主体ですから、摩擦係数が高ければ効率よく走れるように
も思えますが、

ランニング時の地面との接地時間の前半は
「ブレーキ」をかけていることがわかっています。

そして加速する、この繰り返しであるので、
摩擦係数が高すぎるとブレーキの際に急激に
止まることなり、慣性の法則で膝や足首に
急激な負担がかかり、怪我の原因となってしまいます。

このようにランニングシューズでも摩擦係数が高ければ
良いということはなく、適度なグリップ性が必要
となります。

ランニングシューズによる初心者用と上級者用の違いもあります。

ランニングシューズによる初心者用と上級者用のグリップ性の違い

上の画像は、上の靴裏が初心者用、下の靴裏が上級者様です。

初心者向きでは足裏全体に程よくグリップ性機能を施しますが、
上級者用となると、つま先側の狭い範囲に強いグリップ性能を施しています。


また、同じスポーツでも路面側の事情も考慮されなければなりません。

テニスなら、クレイコートやハードコートなど
コートの種類が違うと、より良いグリップ性も
変わってきます。

乾いた路面、濡れた路面でも違ってきますし、
シューズに負荷がかかった際のシューズやソールの
変形によって起こる接地面積の違いによっても
グリップ性が変化するので
こういった要素も含めて考えられています。


これらの調整はソールの形や素材に大きく
影響されています。

ソールの場合、競技によって様々なソールの溝や
形があることは皆さんご存知かと思います。


このように、グリップ性においては、スポーツや
競技環境による変化に対応しながらコントロール
されるよう作られています。

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