シューズのフィット性機能について

スポーツシューズのフィット性について

靴のフィット性はあらゆる靴に必要とされる機能です。

シューズにある8つの機能を紹介していますが、
このフィット性はスポーツシューズに限らず
普段履きの靴やブーツにも、シーンやスキルに関係なく
備えなければいけない機能といえます。


でありながら、実はこのフィット性がシューズを作る側
からすると一番設計がしにくいものでもあるのです。


良いフィット性というのは履く人によって個々に違いがあります。

足のアーチのサポートが大きいシューズが良いという方
もいれば、かかとをしっかりサポートしている靴が良いと
感じる方もおられます。

では実際に何を大きな線引きと考えて
設計するかということを設計者の方に聞いてみると

静的フィット性と動的フィット性という2つの
コンセプトで大きく分けているそうです。


静的フィット性は、靴に足を入れたときに
感じるフィット性を意味します。

スポーツシューズなら履いた後、紐を閉めたときに
部分的に当たっている箇所はないか?
極端な隙間はないか?というチェック項目に
なります。

形の基準は人の足はそれぞれ違うので、足の形状の平均値を
取り、決められます。


シューズのフィット性機能について

さらに、よりさまざまな足の形に対応すべく
最近では当たり前になってきている、ひとつのシューズ
ラインの中で、2Eや4Eなどの靴幅(ワイズ)の設計のものを
選べる仕組みにもなっています。

靴のサイズについて
こちらのサイトで詳しく解説されています。


一方、動的フィット性についてです。

実際に靴を履いた後、動作や競技をしたときに
靴がどれだけ足の動きに追従できるかを考えて
設計される部分です。

たとえばランニングシューズの場合、足の動きは
底屈(前足部は地面、かかとが上がる)と背屈(かかとが地面、つま先が上がる)
の繰り返しがメインになりこれに対応できるフィット性を考えます。

とても繊細で複雑な調査が必要で、足の動き
における足の形の変化を調べ、さらに前後左右の
関節の動きや、皮膚の伸び縮みのバランスの違いなど
を測定します。

同じ足の動きの中で、皮膚の伸び縮みの動きは
箇所によってまったく異なり、シューズを1枚の
繊維材で包み込むとフィット感の良いシューズとならない
ので、生地素材は形の異なる各パーツに分断されています。

さらにそのつなぎ目にはストレッチ素材のシートで
覆い、小石などの進入を防ぐと共に、適度な伸縮性を
保持する役割を担っています。

またシューレス(靴紐を通すアッパーの部分)を足の
稜線(足の甲の高い位置を縦上に線上化したもの)に
合わせてわざと曲線状に歪めて配置するなどの工夫のある
シューズもあります。

実際に自分に合ったフィット感はためし履きが必要です。

試し履きで、いろいろなシューズの中からベストな
ものを見つけることができます。

何気なく履いているシューズには外から見ただけでは
まったく想像の付かないアイデアとテクノロジーが
詰まっていることがよくわかります。

靴に備わる8つの機能トップはこちら

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